三重の法務労務コンサルタント

仕事(人事労務、海外人事、税務、法務など)で学んだことや、趣味(歴史や旅行など)で感じたことなどを記載します

隣の花は赤い

ものの見方

1.ものごとには両面があること

 とかく世の中には、ものを一面的にしか見ない人が多くいます。一度相手の悪い点を見つけると、よい面をなかなか見ようとしない。これでは、公正な判断ができません。もしそんな人がいたら、「トゲのないバラはない」や「悪魔は絵に描かれているほど黒くはない」というコトワザで、何事にも二面があることを教えてあげてください。また、会議などで、自分は絶対に正しく、相手はゼッタイに間違っていると主張する人がいますが、物事はそんなに単純なものではありません。状況が変われば「甲の薬は乙の毒」になることもあるし、「みんな否定したら、みんな白状したのと同じ」で、 自己主張の強さが逆に墓穴を掘ることにもなるのです。

2.身近にあるもののメリットについて

 人のものをうらやみ、自分のものをつまらなく思う人がいます。競争社会に生まれる嫉妬心のせいでしょうか。それとも近代人に特有の自己嫌悪のためでしょうか。そんな人への忠告としては、平凡ですが「わが家にまさるところなし」や「手の中の鳥は一羽でも藪の中の二羽に値する」など、身近にあるものの価値を説くコトワザが当てはまります。また、家族や家庭を放りっぱなしにしておいて、他人のボランティア活動に奔走する人がいますが、疑問を感じませんか。やはり「博愛はわが家から始まる」のでなければなりません。家族を愛してこそ他人を愛することができるのです。

3.遠くにあるもののメリットについて

 いつも同じベッドに寝る夫婦は、かえって離婚率が高く、単身赴任などで別居を強いられる夫婦の方が仲むつまじい、という話をよく聞きます。どうやら、人間関係におけるキーワードは、「距離」のようです。「距離」は、ものに魅力と尊敬を与える最大の要因のようです。「別れた人の方が一層恋しさを募らせる」し、「隣の芝生はいつも青い」のです。しかし、この心理が高じると、「禁断の木の実が一番甘い」となり、他人の領域を侵すことにならないともかぎりません。でも、コトワザの誘惑には乗らないでください。その行き過ぎに警告を発してくれるコトワザもあるのです。「好奇心が強すぎると楽園を失う」と。

 

教訓 ; 「隣の芝生は青い」 「隣の花は赤い」

The grass is always greener on the other side of the fence.《塀の向こう側の芝生はいつも青い》

 だから、たとえ距離的に近くにあっても、それを手に入れることが困難なものは、やはり実際よりもよく見えます。わが家の花よりも、「隣の花は赤い」のです。この意味の類義コトワザは、次のように数多くあります。

(a) The apples on the other side of the wall are the sweetest.《塀の向こうのリンゴが一番うまい》

(b) Our neighbor's ground yields better corn than our own.《隣人の土地には自分の土地よりもよい穀物ができる》

(c) My neighbor's goat gives more milk than mine.《隣人の山羊は自分の山羊より多くミルクを出す》

(d) A fence between makes love more keen.《間の垣根がいっそう恋を燃え立たせる》

 他人のものがよく見えるのは、それが自分のものでないという単純な事実に由来します。他人のものを自分のものにすることが禁じられているからこそ、それが甘美に思われるのです。この人間心理がさらに高じると、創世記のアダムとイブから取られた次のようなコトワザになります。

(e) Forbidden fruit is sweetest.《禁断の木の実が一番甘い》「怖いもの見たさ」

(f) Stolen pleasures are sweetest.《盗んだ快楽が一番楽しい》

 = Stolen fruit is sweet.

 しかし、このようなコトワザまで来ると、そこに見られる天の邪鬼心理をただ笑ってすますことはできなくなり、次のコトワザのように、その行きすぎに警告を発することになります。

(g) Too much curiosity lost Paradise.《好奇心が強すぎると楽園を失う》

 

(ものの見方;英語のことわざ教訓事典より抜粋)

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誕生祝の花

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