三重の法務労務コンサルタント

仕事(人事労務、海外人事、税務、法務など)で学んだことや、趣味(歴史や旅行など)で感じたことなどを記載します

民族紛争

 以前、北京オリンピックの開会式をテレビで見た時に、中国には56もの民族があるということを知ったのですが、それぞれの代表がきれいな民族衣装を着て登場していました。中国ではチベットウイグル地域などで民族紛争が起きており他国から非難されているので、中国政府が実際には他国から非難されているほど少数民族を抑圧しておらず、各民族とも平和で仲良く協力しているという姿を演出しているのかなあと思いました。

 仮に、中国が少数民族の独立を認めて分解しても、それだけでは民族紛争はなくならないと思います。例えば、チベットウイグルなどの少数民族が独立すれば、今度は逆にその中にいる漢民族などが少数民族になってしまうからです。

 ソ連が分解してできた15か国や、6か国に分解したユーゴスラビアなどにできた新しい民族国家の多くでは、民族紛争が起こっています。

 民族紛争は、もちろん中国やロシア、東欧だけではなく、中近東、アフリカ、その他世界各地で起きています。民族紛争は経済的に貧しい地域で多く発生しているようですので、貧困も紛争の原因となっているようです。

 ところで、民族を区別する基準とは何かというと、明確な定義はないようです。言語、宗教、文化、地域性などで明確に区別できるものでもないようです。対立する組織を味方の組織と区別するために民族という区別を作って紛争を起こすこともあるようです。

 宗教紛争も、民族紛争と区別できないようですが、2000年も前から続いています。

 世界的に有名な宗教としてはキリスト教イスラム教、仏教、ヒンズー教などがあり、それらがまた色々な宗派に分かれており、多分世界中では数万の宗教・宗派が存在するようですが、みんな自分の信ずる宗教が唯一絶対正しい宗教だと思っているようで、各地で紛争が起きています。

 特に、ユダヤ教キリスト教イスラム教の神はいずれも旧約聖書にでてくる共通の神で、本来は親戚のような関係の宗教なのですが(アラーは神のアラビア語だそうです)、なぜか互いに激しい争いが起きています。

 しかし、絶対的に正しい唯一の宗教や神が存在するのなら、世界中に数万とある宗教の内、本当のことをいっているのはたった一つで、他の数万の宗教や神はみんなうそだということになります。

 ただし、そういう考え方では宗教・民族紛争は解決できないし、そんなことはありえない話ですので、民族も宗教も神も仏も絶対的なものではなく、相対的なものであるという考えが大切だと思います。私の信じている宗教は絶対的に正しい宗教ではなく相対的に正しいと思っている宗教にすぎないので、あなたの信じている宗教も私の信じている宗教と同様に相対的に正しい宗教だと考えるのが客観的で公正な考え方だろうと思います。他の民族や宗教に寛容になり、後進国は貧困から脱出する努力をし、先進国はそれを援助する、和を大切にするということが民族紛争解決の基本となるのだろうと思います。

 

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