四国にある私のふるさとの家は、私が生まれた時よりもずっと前に建てられた家のようで、私が子供の時にはすでに古い家のように感じていたので、多分80年以上前に建てられた物だろうと思います。
この家は、最後に1人で住んでいた母親が20ほど前に亡くなってからはずっと空き家になっており、空き家になってからも5年間ほどはふるさとへ帰るたびに部屋の掃除をしたり布団を干したりして泊まっていたのですが、だんだんと帰省時もホテルなどに泊まるようになったので、私たちはもうこの家の掃除も風通しもしていません。
ただし、私は4人兄弟だったのと、兄が家の管理をしてくれているので、他の兄弟がこの家をどうしているのかは知りません。
最近2年間はコロナのため帰省していないのですが、2年前に家へ寄ってみた時には、管理しやすいように庭の木はすべて切られてすっきりしていました。庭の雑草は刈り取りを依頼してもすぐに伸びてしまうので仕方ないのですが、なぜか木の塀が一部(5mほど)壊れていました。
古い家を取り壊して更地にしてしまえばすっきりするのですが、更地にすると土地の固定資産税が3倍から6倍になってしまうという問題があるようです。我が家の近所にも、同じような空き家がたくさんあるのですが、多分そのような問題もあるのでどこも古い家を壊さずに残しているようです。
多分どの空き家も同じような状況で、建物は古くて償却が済んでおり固定資産の評価額が極端に低いのでほとんど固定資産税はかからないのですが、四国の田舎でも宅地の評価額は意外と高くて1㎡あたり2万円ぐらいのところが多いようです。
土地の固定資産税は、評価額の1.4%ですが、そこに住宅(空き家でも)が立っている場合には、200㎡以下の部分は6分の1に、200㎡を超える部分は3分の1に評価額が軽減されるという特例があります。
ふるさとの我が家や近隣の空き家はほとんど農家又は兼業農家でしたから、庭で農作業の準備や畑を作れるように敷地の面積はかなり広くて500㎡ぐらいあります。
例えば、土地が500㎡あって、評価額が1㎡あたり2万円だとした場合、そこに空き家が立っていれば、土地の評価額は、200㎡×2万円×6分の1+300㎡×2万円×3分の1=約267万円となります。
固定資産税は、267万円×1.4%=37,300円となります。
その空き家を取り壊して更地にした場合、土地の評価額が軽減されるという特例が適用されなくなりますから、土地の評価額は、500㎡×2万円=1000万円となります。
固定資産税は、1000万円×1.4%=14万円となります。
空き家を取り壊すと、毎年支払う空き家の固定資産税が10万円ほど高くなります。
ふるさとの我が家